電気事業法改正2020(その1) 広域機関

 この通常国会には電気事業法改正案が提出されます。法案は電気事業法(附則を含む)、FIT法、NITE法、JOGMEC法の改正案(いわゆる「束ね法案」)となります。今回から電気事業法改正案の内容をみていきたいと思います。 …

分散型グリッド 真の狙いは何か

2020年1月の通常国会に上程する電気事業法改正に向けて、経産省は各委員会の検討内容のとりまとめを行っています。 この中で電力関係者がとまどっているのは分散型グリッド(マイクログリッドとも表現されます)のライセンス化です …

千葉県停電 なぜ長期化するのか?(2)

前稿では台風15号による千葉県停電が長期化した理由について、一般的な観点から記載しました。ここでは東電固有の理由について類推してみたいと思います。 台風被害予測の不備 電力会社の配電設備(電柱・配電線・柱上変圧器等)の設 …

千葉県停電 なぜ長期化するのか?(1)

台風15号による停電は千葉県のほぼ全域におよび、9月9日の発生以降、長期化の様相を呈しています。今回の停電では東京電力パワーグリッド(東電PG)の復旧見通しが二転三転し批判を浴びています。ここではまず、停電復旧が長期化す …

電力会社のデジタルトランスフォーメーション

2018年11月7日、東京電力パワーグリッドとNTTデータは、有限責任事業組合グリッドデータバンク・ラボ(以下、GDBL)を設立しました。この動きに刺激された関西電力・中部電力も2019年3月、参画を実現し、同組合は現在 …

原子力訴訟の要点と司法リスク

原子力を巡る訴訟が相次いでいます。原子力の司法リスクを考える上で裁判所の判断を理解することは不可欠ですが、法律家の文章は冗長・難解です。裁判所の判断のポイントは何か、今後の司法リスクはどの程度なのか、を十分理解されている …

経産省、事業用太陽光のFIT終了

日経記事は経産省の積極リーク 6月13日の日経新聞朝刊一面に「経産省が太陽光・風力のFIT制度を終了し、入札制度へ変更する」との記事が掲載されました。記事内容・記載場所から経産官僚が記者に積極的にリークしたと判断できます …

ベースロード市場の価格見通し

ベースロード市場開設へ ベースロード市場の開設がいよいよ迫ってきました。2019年7月より、旧一般電気事業者は原子力・一般水力・石炭火力を同市場を通じて新電力に販売することになります。 ベースロード市場は競争促進のために …

電力市場の間接オークションとは何か

電力市場の間接オークションとはどのようなものでしょうか。経済産業省、電力業界、市場参加者でも正しく理解している方はほとんどいないと言っていいでしょう。またWEBを検索しても経済産業省、広域的運営推進機関、卸電力取引所、残 …

送配電分離と役員兼任

東京電力ホールディングス(以下、HD)の取締役人事が電力業界の注目を集めています。東電パワーグリッド(以下、PG)の金子禎則社長は2019年6月の株主総会後、親会社であるHDの取締役を辞任する予定となっています。 東電フ …

一般担保廃止 新たな再編の仕掛け

改正電気事業法の施行は2020年4月に第三段階を迎え、送配電分離が実施されます。電力各社は設立準備会社を新設し、送配電子会社の役員人事を固めつつあり、業界の耳目はこの点に集まっています。しかし注目度は低いのですが、もうひ …