電力市場の期待と不安
経済産業省は電力市場の活性化に向け、多様な市場の創設を進めています。この背景には電力自由化後、自主電源を持たない新電力が徐々に淘汰され、生き残り競争が激化し始めていることが挙げられます。特に今年の厳冬により卸価格が高騰し …
Analysis & Forecast for Power Industry
経済産業省は電力市場の活性化に向け、多様な市場の創設を進めています。この背景には電力自由化後、自主電源を持たない新電力が徐々に淘汰され、生き残り競争が激化し始めていることが挙げられます。特に今年の厳冬により卸価格が高騰し …
就職先を選ぶ際に重要な要素は何でしょうか? 業界・企業の将来性・安定性・労働条件など、さまざまなものがあるでしょう。しかし終身雇用の時代は終わりました。30~40年に亘り、東京電力や関西電力の将来性・安定性はどうなのか、 …
原子力開発は日本のエネルギー政策の中心に据えられてきました。政府は電力会社に対し、開発に対するリターンとして利益を保証する政策を講じてきました。今回はこのような国と電力会社の二人三脚による原子力開発の枠組みがどのように変 …
2018年度の太陽光FIT買取り価格(10kW以上)は18円/kWhとなりました。設置コストの低下、設備利用率の上昇を背景とした措置で、概ね、予想された水準です。 問題は中長期的な方向性です。 太陽光を含めた再生可能エネ …
太陽光発電の価格が大きな関心事となっています。2018年度のFIT買取り価格はkWh当たり20円を下回るとの予想もあり、多くの関係者が動静を注視しています。FIT価格公表はこの時季の風物詩となった感がありますが、この時季 …
原子力政策が揺れています。 日本の原子力政策は原子力基本法2条に謳われている、原子力3原則に則って展開されてきました。民主・自主・公開の3つです。3原則には、国による軍事利用を防ぐことを内外に強く訴求することが不可欠だっ …
北陸電力は2018年4月1日より、一部の電気料金を値上げすると発表しました。対象は料金規制対象外の顧客で値上げ率は5~10%に上る見込みです。同社は中国電力とともに東日本大震災以降、値上げを行わなかった数少ない電力会社で …
首都圏の送配電設備は健全か? オリンピックを控え、このような問題提起が行われています。昨年の東京電力新座洞道火災は敷設後32年を経過したOFケーブルから火災が発生したもので、投資抑制の副作用が顕在化したのではないか、と懸 …
現在の電力業界の大きな関心事項の1つに、今後の東京電力経営の方向性があります。周知の通り、議決権の過半を原子力損害賠償・廃炉等支援機構(以下、機構)が保有しており、同社は現在、経済産業省の支配下にあります。 2017年5 …
関西電力は高浜3・4号機の再稼働を契機として、8月1日より電気料金の値下げを実施しました。大津地裁による再稼働停止の仮処分決定から約1年が経過し、去る大阪高裁の取消し決定により、漸く実現した値下げ率は全体で4.29%とな …
周知のように2009年の太陽光発電余剰電力買取り制度、2012年の再生可能エネルギー特別措置法による固定価格買取り制度の導入により、太陽光発電は急速に普及しています。現在では日本全体で約4千万kW程度の太陽光発電が導入済 …
電力需要はこのところ、低迷が続いています。 東日本大震災後、原子力発電が次々と稼働を停止しましたが、需給ひっ迫は起きていません。大きな理由の1つに需要の低迷があります。電力業界はその理由として「節電の定着」をあげています …
改正電気事業法により、電力会社は2020年度に送配電事業を分離します。すでに国の資本が投入された東京電力では、2016年度に発電・送配電・販売の各事業を分社化しています。 発送分離は正しい政策なのでしょうか? 発送分離と …
原子力発電の未来はどうなるのでしょうか?「国策民営」とはどういう意味なのでしょうか? 原子力の推進主体は電力会社です。そもそも民間が原子力発電を担えるのでしょうか。残念ながら答えはNOです。民間が主体となるには価格競争力 …
経済産業省は電気事業法改正により、2020年の発送分離を電力会社に義務付けました。これに先立ち、東京電力では2016年4月に会社分割を実施し、発電・流通・販売の3事業会社を持株会社の傘下に置きました。 発送分離の最大のイ …
電力会社の使命は何でしょうか? 業界の方ならば「安定供給」と答える方が多いでしょう。しかしこの表現は少し抽象的です。具体的に何を意味しているのでしょうか。 「安定供給」を実現するために必要な要素は3つあります。 第1にエ …